6月のブラックボードとプラークのお話

2017年6月2日 3:00 pm

こんにちは。 神部歯科医院の歯科衛生士の舩山です。😊
最近は夏のように暑い日が続いていますね😓
暑いのは苦手ですが、夏が大好きなので少しワクワクしています

ただ夏が来る前に梅雨があるので、雨が嫌いな私は少し気が重いです。。

とはいえ、6月でイメージするものといえばやはり梅雨…ということで今回のブラックボードは梅雨のイラストにしました。😎
そして歯垢(プラーク)についても書きました。

プラークは食べかすだと思っている方が多いかもしれませんが、実際は食べかすではなく、虫歯や歯周病の原因となる細菌の塊です。
プラークわずか1㎎の中に、約1億個もの細菌があるといわれています。😲
そしてこのプラークは、実は虫歯や歯周病だけでなく、心筋梗塞や糖尿病など命に関わる病気の原因になることもあります。
プラークが増えることは実はとても危険なことなのです。

今回はプラークが引き起こす口内と身体への危険性について書きたいと思います。

①虫歯
プラークの中で虫歯の原因となる菌は食べ物から糖分を取り込み、それを栄養源に酸を作り出して歯を溶かします。

②歯周病
プラークの中の歯周病菌が作り出す毒素によって、歯ぐきから出血したり歯ぐきが腫れたりし、さらに進行すると歯を支えている骨が吸収されていきます。

③口臭
虫歯や歯周病が進行していくことによって口臭が起こります。

④心筋梗塞
プラークの中の歯周病菌は、歯周ポケットから歯ぐきに入り込み、血管を通って心臓へと送られ、心臓から全身に運ばれます。
細菌性心内膜炎のほとんどは、口の中の細菌が原因とされています。
また、歯周病菌が血液に感染すると血栓が出来やすくなり、動脈硬化・心筋梗塞を引き起こしやすくなると言われています。

⑤誤嚥(ごえん)性肺炎
食べ物や飲み物、唾液を飲み込んだ時、誤って気道へ入ってしまい、歯周病菌が肺や気管支に感染することで発症します。
高齢の方、寝たきりの方は、吐き出したり咳をしたりする動作がしづらくなり、細菌を体の外へ出すことが難しく感染しやすくなるため、特に注意が必要です。

⑥歯周病と糖尿病
歯周病と糖尿病は、相互に関わり合って病状を悪くし合います。
歯周病は細菌によって作られた炎症物質が、血糖値を下げるインスリンの働きを抑制するため、糖尿病を悪化させていきます。
糖尿病は、歯周病菌に対する防御力が低下することにより細菌に感染しやすくなり、歯周病を悪化させていきます。

⑦低体重児出産、早産
妊娠中は、ホルモンの分泌が増えて細菌が増殖しやすくなったり、つわりで思うように歯磨きができなかったりして口内環境が悪化しやすく、歯周病が進行しやすくなります。
母親が歯周病になっている場合、低体重児出産や早産となる確率が7倍以上になると言われています。

普段、プラークについてあまり考えたことがないという方が多いと思いますが、様々な病気の原因になっていると思うととても恐いですよね😰
ですが、毎日しっかりとお手入れ(歯磨き、フロス、歯間ブラシなど)をし、歯科での定期的なクリーニングを行っていれば防げるものが大半です。

お手入れを怠けてしまいがちな方、しばらく歯科にかかられていない方は、この機会にお気軽にお越し下さいね!!

それでは今回はこのへんで。
また次回お会いしましょう