3月のブラックボードとプラーク

2017年3月10日 3:00 pm

こんにちは。 神部歯科医院の歯科衛生士の舩山です。😊

まだまだ寒い日が多いものの、だんだんと暖かさを感じられるようになってきましたね!春はもう少しです😌🌸
さて、今月のブラックボードは3月らしいひな祭りのイラストと歯垢(プラーク)について書きました。

プラーク(歯垢)は食べかすではなく、細菌の塊です。
この細菌がムシ歯や歯周病の原因となるのです。
プラークは歯のどの部分につくかによって『歯肉縁上(しにくえんじょう)プラーク』と『歯肉縁下(しにくえんか)プラーク』に分けられ、それぞれ細菌の種類も違います。

歯肉縁上プラーク
歯の見えている部分のプラークです。
プラーク中の細菌が虫歯の原因となる酸を作り出します。また、歯と歯ぐきの境目のプラークは、歯周病の原因となります。

歯肉縁下プラーク
歯周病が進行することで形成される歯周ポケットの中に付くため、目には見えないプラークです。
歯周病菌は酸素を嫌う細菌なので、酸素の少ない歯周ポケットの中に棲みつき、バイオフィルムといわれる細菌の膜を作って定着します。

※バイオフィルムについては、当院のホームページの『予防歯科』のカテゴリーの中にもあるので、ご覧になってみて下さい!→→バイオフィルム


虫歯も歯周病も、プラーク中の細菌が原因で起こりますが、それぞれの細菌はタイプが異なります。
虫歯の原因となるのは、主に歯肉縁上プラークです。
好気性菌(こうきせいきん)といって空気に触れる所で繁殖しやすく、主に歯の表面部分で活動します。

一方、歯周病の原因となるのは、歯肉縁下プラークです。
嫌気性菌(けんきせいきん)といって空気のない所で繁殖しやすいため、歯周ポケットの中で増えて歯周病を悪化させます。
歯肉縁下プラークは歯ぐきの下にあるため、歯磨きだけでは歯肉縁上プラークほどきれいに落とすことができません。
歯肉縁下プラークは歯肉縁上プラークに比べ、毒素の強い物質を作り出す細菌が多く、全身に悪影響を及ぼしやすいと言われています。

このため、毎日のお手入れ以外にも歯科でのクリーニングを受けることによって、ご自身でアプローチできないプラークを取り除くことが必要です。

毎日のお手入れと、歯科でのクリーニングでお口のトラブルを予防しましょう!!

それでは今回はこのへんで、また次回お会いしましょう